ブログとSNS

僕は人付き合いが苦手な人間なのだが、
人に話を聞いてもらうことと、人の話を聞くのは結構好きだ。
しかし対話は苦手なのだ。
聞いているのは何だか楽しいのだが、話に対して返事をするというのが難しい。
相手の意に沿わない言葉を返して怒らせたらと思うと恐怖してしまう。
相手の反応など気にするなと言われそうだが、それは最早対話といえるのだろうか?と考えてしまう。


こういった経験から僕は、「人と(一緒になって)話すのが好きである」
のではなく、「人に(一方的に)話すのが好きである」のではないかと考えた。
そして、ネットの日記やテキストといったものは、
「人に(一方的に)話す」ということにおいて、とても向いていることに気がついたのだ。


まず、「人に(一方的に)話す」ためには、必要な条件がある。
それはまず、誰か聞いている人がいること。
誰も聞いていなかったり、部屋の人形や窓辺の小鳥に話しかけていても、
聞いてもらえた実感というものが湧いてこない。
次に、誰にも邪魔をされないこと。
これは不完全燃焼にならないために重要である。
だが、現実ではなかなか難しい。


そして、ネットの日記はこれをどちらも満たしているのだ。
記事を全部書いてからアップするだけ。
アクセスがあれば、「誰かが見てくれた」ということがわかる。
例えそれが、「間違えてページを開いた」
だとか、「新着記事の中から適当に開いた」
のだとしても、誰か人間が見たという事実が重要なのである。


しかし、同じネットの日記でも、僕にはSNSというのは合わなかった。
かの有名なmixiに登録したことがあるのだが、全く日記を書く気が起きず、
だからといって退会するのも勿体無いような気がして完全に放置している。


それは何故か。
それは、「誰が読んだのかわかってしまうから」ではないかと思う。
自分が何かを書いた。それを誰かが読んだ。それでいいのだ。
誰が読んだのかわかってしまうと、反応を想像してしまう。


しかしブログならそんな心配は無いのだ。
「ページビューが増えているから、きっと誰かが見たのであろう。」
それで終わりである。


まあコメントがしょっちゅう付くような人気ブログや、
身内にブログの存在を明かしている場合にはまた違ってくるのだろう、
僕はそんなものには無縁である。


こういった理由から、
僕はブログを始めたばかりなのになんだか居心地が良く、
記事を活発に書く気が起きるのであろうと思う。